男性更年期障害に運動って必要?
男性更年期障害にはテストステロンと言われる強大な男性ホルモンの減少が大きく関わっています。テストステロンの分泌を増やす方法の一つとして『運動すること』が挙げられます。
ただ、一概に運動といってもどういった運動が有効なのかは分かりにくいですよね。
そこで今回は更年期男性にとってオススメな運動を紹介していきたいと思います。
1.有酸素運動
有酸素運動をしているときはテストステロンが上がり、ストレスホルモンと言われるコルチゾールが下がります。全速力の50%くらいのジョギング(比較的軽い)では、40分程度行うとテストステロンを上げてコーチゾールを下げる効果が高いという報告があります。筋トレのようなレジスタンス運動は、運動中にはテストステロンは変化しませんが、トレーニングによって筋肉量が増えるとテストステロンも高くなります。
堀江 重郎. LOH症候群 (Japanese Edition) (p.94). Kindle 版.
2.筋力トレーニング
3.
男性ホルモンの分泌を促す運動を取り入れてみましょう。
テストステロンとは強力な男性ホルモンの1つ。主に精巣(睾丸)から分泌される。男性器や男性らしい脳の形成に寄与し、思春期には精通や声変わりに関わったり、筋肉や骨の発達を促進させたりする。
おすすめの3種類をご紹介します。
更年期では、性ホルモンの急激な減少による様々な身体的・精神的な変化や症状が現れ、生活習慣病を発症するリスクも高くなります。更年期は男性にも女性にも起こる加齢にともなう身体の変化のひとつとして捉え、更年期へと入る前から、栄養バランスの整った食事と運動習慣で生活習慣を整え、更年期で起こる変化に備えておくことが大切です。
更年期女性に対する運動の効果を報告した国内外の研究では、閉経前の女性のランニング程度の運動が骨密度を維持向上させること、日頃、座位中心の生活スタイルの女性がレジスタンス運動を行うと筋力の向上、血中脂質、骨機能への効果があること、更年期についての知識を得たうえで運動を行うと、しびれや感覚異常、イライラ感に効果があることなどが報告されています2)。
運動を行うことで爽快感や達成感を味わうことができ、ストレスの発散やリラックス効果を得られ、睡眠リズムを整える作用もあります3)。有酸素運動であるウォーキングは体力・持久力の向上や骨密度の改善を促し、レジスタンス運動は筋力の維持向上などの効果が得られます4)。
運動を継続することで身体的・精神的な良い変化がみられるということを知ること、また、実際に運動を行って自らの良い変化を実感することは、積極的に運動を続けることにもつながり、更年期を前向きにとらえることができるようにもなります。
更年期にみられる変化を知り、更年期前から運動習慣を持って健康的な身体づくりを意識すること、更年期は生涯に起こる一次的な変化と前向きにとらえて、将来的な健康を目指して運動を楽しみながら継続することが重要といえるでしょう。
厚生労働省の健康づくりのための身体活動基準2013では、18~64歳の身体活動(生活活動・運動)の基準として、「強度が3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週行う。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分行う。」とされています。
歩行は3.0メッツであり、同等の生活活動には、犬の散歩をする、自転車に乗る、そうじをするなどがあります。
18~64歳の運動量の基準としては、「強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う。具体的には、息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行う。」とあります。
3メッツ以上の運動には、ボウリング、社交ダンス、自分の体重を重りとする軽い筋力トレーニング、ゴルフ、ラジオ体操第一、卓球、ウォーキングなどがあります。
上記の身体活動、運動を達成することができることが理想ですが、運動の習慣の全くない方が、いきなり運動の目標を達成することは難しいため、まずは、日常生活の中でプラス10分多く身体を動かすことを心がけることを健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)で呼びかけています。
具体的には、歩く時に歩幅を大きくとって速歩きする、買い物や通勤、子どもや孫の送迎の際には歩行や自転車で移動する、仲間と一緒に体操やスポーツを行う、散歩や外出など外へ出て歩く機会をつくる、テレビを見ながら筋力トレーニングやストレッチを行うなどがおすすめです。